2015-01-01から1年間の記事一覧
実関数 が で連続であるとは、極限 が存在して に等しくなることをいう。もっとちゃんと言うと、任意の に対して が存在して、 ならば となることである。 関数 が で微分可能であるとは、微分係数 が(有限の値として)存在することをいう。 で微分可能である…
あるセミナー(数学とは関係ない)で講師の人が何かの例を説明する時に「マイナスとマイナスを掛けるとプラスになりますからね」と言ったら、参加者の一人から「なつかしい!」という声が上がったことがあった。「そうか、なつかしいのか…」と妙に感心してしま…
(ネイピア数、自然対数の底)が超越数であることは、1873年にシャルル・エルミートによって証明された。つまり は有理数係数(整数係数としても同じ)の代数方程式の解とならない数である。その証明は相当ややこしい。 私はこの動画を観て自分のノートにまとめ…
フィボナッチ数列は、 という漸化式で与えられる数列。具体的な値は、 である。この数列の一般項を知った時は驚いた。 「数学ガール」(シリーズ第1作)では母関数を用いて一般項を導出していたが、等比数列に帰着する方法でガリガリと求めることもできる。 が…
素数の逆数和が発散することをレオンハルト・オイラーが最初に示した時の証明を調べてみた。エルデシュの証明と同じく、これで素数が無限に存在することも言える。「素数が無限に存在することの証明(4)」で書いたオイラーの証明と同じアプローチを使っている…
6つ目の証明は、ポール・エルデシュによるもの。生涯に約1500本もの論文を発表したことや、それらの多くが共著だったことで知られる人。この証明では、素数の逆数の和が無限大に発散することを示す。素数が有限個しか存在しないなら逆数の和は有限の値になる…
5つ目の証明はゴールドバッハによるもの。フェルマー数を使う。フェルマー数とは で表される数のことで、 に対して である。 証明 まず、以下の補題を証明する。 補題 任意の に対して である。 補題の証明 数学的帰納法で証明する。まず のとき、 、 である…
次に紹介するのは、かのレオンハルト・オイラーによる証明。 これはかなり毛色が異なる。 証明 素数が有限の 個しか存在しないと仮定し、それらを とする。 各素数 に対し、等比数列の和の公式より である。右辺を のすべてについて掛け合わせた値 を考える…