フィボナッチ数列は、
という漸化式で与えられる数列。具体的な値は、
である。この数列の一般項を知った時は驚いた。
「数学ガール」(シリーズ第1作)では母関数を用いて一般項を導出していたが、等比数列に帰着する方法でガリガリと求めることもできる。
がすべての に対して成り立つとすると
となるので、フィボナッチ数列の定義と比較して
これを解くと
どちらを としてもよいが、 とする。(*1)の形から とおくと、
に関する等比数列を導くために とおくと
これを(*2)と比較して
とおくと
を代入して計算すると
シンプルな定義のフィボナッチ数列の一般項がこんなに複雑な形になるのは驚きである。
この式を展開したときの第2項 の絶対値は のときの値 が最大で、どんどん小さくなっていく。これが常に より小さいことから、フィボナッチ数列の一般項は、床関数を用いて
と表すこともできる。