2つ目に紹介する証明は、2006年にフィリップ・サイダックが発表したもの。とても簡潔で、私はこの証明が最も好きである。
証明
を1より大きい整数とする。 と は互いに素なので、 は少なくとも2つの異なる素因数を持つ。同様に、 と は互いに素なので、 は少なくとも3つの異なる素因数を持つ。この操作は無限に続けることができるので、いくらでも大きな個数の素数を得ることができる。したがって素数は無限に存在する。(証明終)
(→ 英語版)
こんな簡潔な証明が21世紀になってから発見されたというのは驚きである。しかも背理法を使わず、直接的に「無限」を扱っているのがいい。
は ぐらいのオーダーで増えるので、急速に大きくなる。 として計算してみると、
(大きな数の計算と素因数分解には、大矢建正さんの数学のプログラムと、カシオの高精度計算サイトを使った)
というふうに素因数の数が増えていく。
もやってみよう。
プログラムを使ってもこのあたりが限界のようだが、楽しい。